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ジャニーズは夢の世界ではなく現実。うまく取り入れてヲタ活と日常生活のいいとこどりをゆるゆるめざしてます。

BACK BEAT について

小さい頃、イギリスのAbbey Road Studioの近くに住んでいたわたしにとってThe Beatlesは馴染みがあるような、でもその歴史を色々知りきれていない神聖なものであるような…特別なバンドでした。

っていうとなんかカッコつけの、感じが悪い帰国子女みたいで普段は自分の口から語るのをためらいますが(笑)BACK BEATを見てしまったものだから語らずにはいられない!!!!

 

もうこれはジャニーズに興味あるとかないとか関係なく、全ての音楽好きが見るべきですね。
自担が出てるとか出てないとか関係なく気になる作品は見るべきだなと、あらためて思いました…演出が石丸さんでビートルズの物語でキャストが加藤さん戸塚さん辰巳さん上口さんってもう!これは!見ないわけにはいかない!!!と思ったけど見に行ってほんっっっっとによかったな…少しはエンターテイメントの楽しみ方や選び方が大人になったのでしょうか。笑

年を重ねて視野が広がったのかもしれません。

 

何から語っていいのかわからないので、思いつくがままにつらつらと。

 

■観劇後の好奇心

観劇後に、早く調べたい!!!もっともっともっと知りたい!!!ビートルズのことを!!!!ってなったあの感覚は、今まで舞台見に行ったあとに一度も感じたことのない感覚で、すごく不思議でした。それだけ受けた感動が大きかったし「これだけじゃ物足りない」感が強かったのだとおもう。むさぼるようにビートルズの歴史を調べて…いかに断片的にしか知らなかったかを痛感し、反省。

劇中でもドラッグの描写とかいろいろ刺激的なシーンがあったけど、実際はもっとすごかったんだなあと…特にジョンとジョージはデビュー後にドラッグによって不思議な絆で繋がってた時期があって、ポールと溝が生まれてたとか全然知らなかったし、BACKBEATでは描かれてない「その先」のジョンとジョージの話とか色々続きが見たいなと思いました。
何よりもっともっと見たかったのはピートね!!!あまりにあっけなく解雇されてさ…ドラマで感情をあらわにするシーンは圧巻だったけど、その後彼なりに報われたのかどうかとか、知りたい要素がありすぎた。


■キャストについて

まず加藤和樹さん。あの圧倒的なオーラ、みんなを巻き込んでいく説得力、荒っぽいんだけど華があって色気があって…すごかった。王道のミュージカル俳優の方、というイメージが強かったので程よくしゃがれた声でロックンロール歌われたときには打ちのめされました。
それでいて、裏では手作り二郎ラーメン振舞ってるとか…すてきすぎて抱かれたいです… ←


そして戸塚さん。普段、戸塚さんの舞台をよく見ている先輩から彼の演技は「天才型の憑依系 である」というようなことを聞いてたけど、まさに。特に後半…すごかったね…もがき苦しむ様子に思わず涙が出たよ…あと、生々しいラブシーンがたまらなくよかった。爽やかアイドルスマイルの戸塚さんなんてそこには一切いなくて、欲望をむき出しにしたスチュ本人のラブシーンだった。


辰巳さん。ふぉゆ担として、この錚々たるメンバーのなかでジョージハリスンを演じる辰巳さんを見るとこができて、本当に誇らしかった。屈折した人たちのなかで、若さ・無邪気さ・まっすぐさが際立っててとても良かったとおもう
…演奏もきっとすごく頑張ったのだろうとグッときました。楽器初心者で、あの迫力ある生演奏はすごい。上級者ビートルズファンからすれば、そりゃ物足りないのかもしれないけど、 初心者であそこまでってどれだけの努力があったことか…しかも表情作りながら、演技しながら、だからね。すごすぎます。


一方でJUONさんの演奏がもう…すごくて…
JUONさんの演奏がなかったら、全体的にあんなに説得力のある作品になってないはず。
あの演奏の凄さは、言葉では伝えきれない。
感じることでしか、知り得ない。


■正しさと芸術性

ドラッグとか女遊びとかアルコールとか、それも含めてのロックンロールだったあの時代。

時代が違うといってしまえばそれまでだし、
もちろんドラッグなどを正当化するつもりはまっっっったくないけど、あの頃はそれでもどこか正当化されてたものが
今はすべて制限されていて、ルールを破った人間はどれだけいい作品を生んでも正当化されることはないし、その作品そのものも存在が消される。


なんか正しいことと芸術の関係性って難しいなって、思いました。そんな高尚な人間じゃないから難しいことはわからないけどさ…


■石丸さんの演出

すばらしかったです。
ボクハレのときもおもったけど、ポップなアプローチなんだけど深く深く生死について考えさせられるあの感じ。
スチュが死んだ時に、ジョンが「人間は生きてるか死んでるかのどっちかで、その間はない」って言ってて、当たり前のことなんだけど…
「そうだよな。いつか死んで自分もそっちの世界に行くんだよな…愛する人もみんな行っちゃうんだよな…」って思ってなんだか切なくなりました。

ラストシーンが特に良くて、スチュが亡くなったあとジョンが生きてる間、スチュはきっとビートルズにいたし、
ジョンも亡くなったあとは、天国でふたりで再会してるのかなとか…
あの額縁のなかのふたりを見て、変わらない深い友情に想いを馳せました。


ビートルズファンの父に見せて、感想を聞きたいなと強く思いますね…

というかビートルズ来日時の前座をつとめた尾藤イサオさんまで出演されてるとかあらためて本当にすごい舞台だな!!!!!!!

可能ならもう一度見たいくらい。

パンフレット買わなかったことを激しく後悔しつつ、しばらくはビートルズをヘビロテすることにします。